2017-10

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ティアナの適当に幸せな一日

ティアナ→なのは?
タイトル通り、軽くふざけた感じの短いほのぼの話ですので、読み流していただければ幸い。
ティアナはたまにちょっと変態だと思ってる。

もしよろしければ、続きよりどうぞ。



 ティアナの適当に幸せな一日


 なのはさんとデートをする夢を見た。
 抱き合ってキスもした。でも目が覚めたときにあったのは、スバルのだらしない顔だった。しかも何やらうわごとのように「なのはさんなのはさん」と呟いている。なんだこいつは。
「……」
 とりあえず胸を揉むな、ってあれ、もしなのはさんの夢をみてるんならなのはさんのつもりで揉んでるってことで……。
 そこまで考えが至った私は、スバルの鳩尾を思い切り蹴り上げていた。


 困惑したスバルと不機嫌面の私に、エリオとキャロはどう対応していいかわからないようだったが、教導官の前に立つと流石にびしりと体勢を整えた。
 念話でスバルから(なのはさん今朝も可愛いよ~、抱きつきたい~)って送られてきたのは無視しようと思う。でも心の中では同意しておく。
 ……ああ、夢の中のなのはさんの胸はふわふわだったなあ。
 などと考えていると、なのはさんにとがめられてしまう。ちょっと嬉し……って何を考えているんだ、あたしは。

 その日一日の訓練を終えると、着替えてベッドに伏せる。シャワーはとりあえず後回しだ。
 今日も疲れた、と毎日同じ感想を漏らしてみる。スバルの姿はない。
 一日の疲れをいやしていると、扉の作動音が聞こえた。私はスバルかと思い視線だけやると、何故かなのはさんがいた。私は慌てて体を起こす。しかし疲労しきった身体に急激な動作はきつかったようで、ふらりとベッドに引き寄せられ――はしなかった。
「ティアナっ、?」
 眼前には大きな藍色の瞳があった。
 息がかかるほど近くになのはさんの顔があり、続いて背をささえる腕を感じた。顔中に熱が集まってくる。
「っ、す、すみません!」
 私はあわてて身をただし、正座をして頭を下げる。
 顔をあげれば申し訳なさそうな顔をしたなのはさんがいる。しかしなのはさんはすぐに表情を持ち直し、口元に小さな笑みを浮かべた。
「大丈夫、無理してない?」
「いえ、あたしは……」
 そういえばスバルはどこにいっているんだ。またアルトさんと話でもしているのだろうか。
 あの二人は仲がいい。それはもちろん構わないのだけど、まき込んでくるのはやめてくれないかと思う。どれだけ騒いだっていいけど、私を引き込むのは勘弁してほしい。
「ティアナ?」
 全く別のところに思考をとばしていた私の顔を、なのはさんはのぞきこむ。夢とまったく違わない、形のいい唇が目の前にある。
 触れたいという猛烈な欲求が襲ってくる。
 抑え込もうとして呼吸を止めていた自分に気づいて、途端苦しさを思いだす。みっともなく開いていた自身の唇から、息が漏れる。
 全身をかける熱は、きっと頬も耳も紅く染めているだろう。なのはさんにも気づかれているかもしれない。
 ――その熱が収まったのは、壁に頭をぶつけたためだ。
 恐らく私の態度に不審を覚えただろうなのはさんが、頬に手を添えてきたのだ。ひんやりとした掌と、唐突だったことに、私はあわてて後ずさりする。でも後ろにあったのは壁だ。逃げ場などなく、そのことをすっかり失念していた私の頭は衝突した。
「うぎゅっ」
 あ、変な声でた。
 なのはさんの前で。
 なのはさんの前で。
 ……泣きたい。
「ティアナ。大丈夫?」
「……はい」
「ええと、うん。傷はないみたいだけど」となのはさんは私の髪をかきあげ、診てくれる。あれ、今日まだシャワー浴びてなかったような、気が、するんですけど。
 ちょ!?
「そうだね、もし痛みが残るようならシャマル先生の所に行った方がいいよ」
 なのはさんは何故か髪を撫でている。
「いやいやいや、なのはさん。あの、あたしまだシャワー浴びてなくて」
「うん?」
 あう、可愛い。ってそうじゃないっ!
「だから汗とか匂うんじゃないかと思って。あの、臭くないですか。それに砂とか埃でざらついてると思うし」
「そんなことない、いい匂いだよ、ティアナの髪。埃は確かにそうかもしれないけど、元が真っ直ぐだから指が通らないほどじゃないし。そうだ、これから一緒にシャワー浴びようか」
 え、と私は思わず間抜けな返答をしてしまった。
 一緒にシャワー、ということは、つまりなのはさんは裸になるわけで。いや、もしかすると洗ってもらえるかもしれない。髪を。……体を?
「ティアナ、どうしたの?」
 あれ、なんだか鼻の下が熱い。何故だろう、と思ったら赤い雫がぽたぽたと服に沁みをつくっていた。ちなみに着ているのは黄色い部屋着だから、白いシャツほど目立つわけではないから洗えばいいだろう。
 うん、まったくもってどうでもいい。
「大丈夫? 打ち所が悪かったのかも」
 なのはさんが心配してくれている。嬉しい。
 彼女はティッシュを持ってきてわざわざ拭いてくれた。
「んー、どうしようか。つらいならしばらく横になったほうがいいよ」
「いえ大丈夫です。ちょっと気が高ぶったというか緊張したというか、精神的なものなので平気です。さあ、一緒にシャワー浴びましょう!」
 突然持ち直す私に、なのはさんは首を捻りながら「そ、そうだね?」と言った。

 ただ、その後幸せな時間が訪れたか、というとそうでもなかった。
 ――ちょうど部屋に戻ってきたスバルが、目ざとく私たちの姿を見つけ、浴場に行くという話をきいて、じゃあスバルも行こうか、となのはさんが誘ったのだ。もともとなのはさんはスバルに用事があったらしい。
 それを聞いて、私は更に苛立ちが湧いた。勝手な怒りだと自覚していたので、スバルに当たるつもりはないけれど。
「……」
「ティアぁ、機嫌なおしてよー」
「……っさい」
「あう、なにも泣かなくても」
「泣いてない」
「そだね、鼻血だね」
「……」
 スバルを蹴りたかったが、浴場で暴れると怒られるので止めておく。
 だが大人しくしていたのに、その後で湯船から上がったなのはさんの裸体を直視してしまい、のぼせてしまったわけだけど。
「ティアナ、ゆっくり休んでね。あ、ほら私の手って冷たいっていうし、どうかな」
 となのはさんが頬に手をあてる。ほっそりとした指の感触と、冷たい温度が気持ちいい。
 なのはさんはその後三十分ほど付き添ってくれた。だから私はその日、幸せではないとも言えないのだった。
 「いいや、ティアはすごく幸せそうだった」、なんていう親友の不貞腐れた声はもちろん無視をした。

 とりあえずランスターの一日は、こんな風にして終わる。
 兄さん、ティアナは頑張っています。元気です。





[ WEB CLAP ]
動六課でこれだと、フェイトさんの下で働くようになったらさらにひどくなっていくかもしれない。もしくは二人でなのはさんについて語ったりするとか。
「なのははね、可愛いんだよ。昔こたつでみかんむいてあげたら、あーんてしてね、それがたまらなく可愛かった。あんな無防備なのは私にだけだよ」
「昔ですよね。あたしはこの間会った時に、可愛いねって頭撫でてもらったり抱き締められたり、ああ、先日のバレンタインではチョコレートをいただきました」
「子供あつかいされてるんじゃない? それにチョコは私ももらったよ。メッセージカードには“フェイトちゃんありがとう”ってあった。感謝されてるってことだね」
「あたしなんて“ティアナ大好き!”ですよ。愛がこもってます」
「私は直接手渡しで、ほっぺたにちゅーしてもらったよ」
「くっ……。そういえばなのはさんがですね――」
「むう……、あ、私はなのはにね――」
以下延々とつづく。

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なのはさんをめためたに愛し、いじめていきます。

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