2017-10

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秋、はらむ空―あとがき

まずは読んでいただきありがとうございます。
話の直接的な内容については、既に書きたいことを本文に書いてしまっているので、それにまつわることなんかを続きに書いています。

「秋、はらむ空」についてもしご意見感想等あれば、拍手やコメント、またはアンケートへご記入いただけると嬉しいです。

それでは、こんなかんじで。



 秋、はらむ空   ――あとがき


 StrikerSは26話まで見終えるとまた一話から見返したくなる。
 その度に胸が苦しくなる。私はなのはさんに……いや、リリカルなのはという作品に恋をしているのかもしれない。胸が痛むのはなにもなのはに関しての場面だけではないからね。
 本編の話ついでにいうと25話の冒頭、なのはさんはどうみてもヴィヴィオを特別に想っている気がしてしょうがない。それこそこの話が大袈裟では決してないくらいにね。
 そういえば23話冒頭でティアナはなのはさんのことをも言ってるし、それ以前に7話冒頭で、なのはを元々貴い存在としてみている節があった。「あの人」という他人をさす場合が多い言葉であるのに、他人行儀にはとても聞こえない響き。あの人はどうして、あたしを部下に選んだのか――この言葉は、彼女が高町なのはのことをそう思っているからに他ならない。教導を受けているうちに、なのはがいかに優れた魔導師であるか知っていったんだろう。人柄だって。そんななのはが、どうして凡人の自分なんかをと思い、その人の期待に応えられなかった自分に焦りを感じていたんだ。
 あとは本作品で書いた通り。

 この話の「高町なのは」はあくまで本編――つまりアニメやサウンドステージや漫画版のような公式そのまま――の彼女である。性格を変えたとかでもない。ただ展開が違うだけ、ヴィヴィオについての出来事を変えてしまっただけだ。これは前書きにも記述している。

 菜乃については作中で書いたことが全てなので特にはない。だからここではレイジングハートについて書くべきだろう。
 レイジングハートは最初から最後までなのはの理解者だった。マスターが望めばそれが死への道でも共にすると決めたほど。他の人だとなんとか止めようとするんだけど、レイジングハートは主が望んだことならば、たとえ主自身を害するものだったとしても頷いた。オーライ、と。だからこそなのははなのはは心を許したのかもしれない。
 二人の絆についてたくさんは書いてない。でもなのはとレイジングハートについてはひっそりと、話の片隅にほんの少し紛れ込ませるくらいでいいんだ。それだけで色んなものが足りる。


 さて、運命について作中でいくらか述べた。
 ヴィヴィオの運命の人はなのはであり、なのはの運命の人はヴィヴィオである。しかし他の三人について触れてはいないので、ここで少し。
 自分の中であの三人の運命はなのはではないと考えている。この作品ではなく本編も含めて。
 まずフェイト。彼女はなのはを運命としてみるよりも、やはりプレシア・テスタロッサをあげたい。フェイトは確かになのはに救われ、後々なのはなのはになっていくけれど、それでも無印の最後、なのはと手を重ねあった後でさえ、母に「求めてくれれば、あなたの味方になる」と言った。それほどの存在だったんだと思った。プレシアの優しさ(フェイトを跳ねのけたあれはきっと優しさだった)がなければ、フェイトはプレシアと共に墜ちて行ったはずだ。
 それからヴィータ。ヴィータは間違いなく八神はやてが運命のその人であると思う。これについてはもはや説明の必要はないだろう。とりあえずA'sを見よう。
 ティアナについては少し考える。彼女は運命というものにまだ出会っていないのではないかと思う。スバルというにはどうも違う。だから本編での彼女の運命は分からないし、考えがつかない。しかしこの作品のみに限っていえば、彼女は高町なのはを運命へと移し替えたのではないか。もしティアナの視点でこの物語が進んでいたのなら、きっと救いようのない話になっていた。けれどある意味では、ずっと救われていた。それは作中でいったように「運命の人の運命の人が、自分ではない」ということに尽きる。なのはがたまたまティアナに惹かれてしまったから複雑になっていたけれど、それがなければ間違いなくティアナはずっとなのはを思うだけで、誰も暗くなる必要なんてなかっただろう。もちろん、ティアナ自身が幸せじゃないといえるかもしれないが、これは一つの救いだ。
 全く救えない物語を私は面白いと思えない。同じくらい幸福だけに満ちた物語もだ。
 無論作者の自己満足とまでは思わないし、そんな物語もあっていいはずだとは思う。そんな話が読みたいときだってあるだろう。けれどたった一つ、なにか一つでも救いがあれば、あるいは大団円の話に一つでも陰りがありさえすればずっと面白い話になるとは思う。これはあくまで私の好みであるから、一概には言えないけれど。
 リリカルなのはだって、大団円、ハッピーエンドでありながらまったくどこにも影が見えないわけではないんだ。よくよく眼を凝らせば見えてくる。容易には取り除けないほどの暗鬱な翳りが残されている。けれど明るくて、幸せな笑顔で終わっているのが凄いところだ。しかもそこに違和感を作り出さないというのは、なかなか出来ない。
 ――運命の話に戻ろう。
 運命の人は、三人ともなのはではなかった。しかしそれでもなのはをここまで求めたのは、求めなければならなかったのは高町なのは本人の魅力によるものだと思う。それこそ悪魔的といっていいほどの、魅力がなのはにはある。
 たまたま「恋」というなんとも悪臭を放つものが運命の中に混じってしまっていたから、ヴィヴィオとなのはは苦しむことになり、またなのはにあれほどの魅力が備わっていなければもっと穏やかな幸せが訪れていたはずだろう。
 こうしてみれば運命というのは素敵なものだとは思えないだろう。まあ、そうだ。運命なんて名前の響きほど素晴らしいものではない。運命には出会わないにこしたことがない。たといどれだけつまらぬ、退屈な人生でも。まあ出会ってしまうのが運命ともいえるけど。
 そうして出会ったのがなのはとヴィヴィオであり、この話である。
 二人が手をとって六課に戻った後、幸福が続くとは限らない。そこにはフェイトとヴィータとティアナがいて、はやてとスバルがいる。以前の繰り返しがされるかもしれない。でもそれを否定することはいくらでもできる。なのははヴィヴィオの手を引くことを覚えたんだ。孤独に逃げ込むことも、きっとない。

 最後に、終章の「無人の空」が示すものを考えてくれたら嬉しい。考えたらそれを自分の中でのみ消化してほしい。でもきっとそれは正解だよ。「秋、はらむ空」を読んでくれた人ならわかってくれるんじゃないかな、なんて。
 もちろんわからなかったらそれはそれでいい。解釈なんていくらでもできるし、理解よりも楽しんでもらえることの方が大事だとも思う。読者の心に残るものが何かあれば、この話はその瞬間に作者の自己満足から抜け出せるに違いない。


 それではこの辺で。
 長い話にもかかわらず、読んでいただきありがとうございました。


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Re: タイトルなし

読んでいただきありがとうございます。
楽しんで、そして考えていただけたなら幸いです。
”カタチ”ですか。難しいですが、そのうち……なにかきっかけや思うところがあれば、伝えたいこととか、自分の中の何かを出したいとき、きっとカタチにすることができるとおもいます。のんびりとがんばってください。
私も頑張りますね。
コメントありがとうございました!


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このブログ内で使用している文及び画像の転載は、例外なくご遠慮下さい。

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なのはが絡んでいる百合、修羅場が多め。
なのはさんをめためたに愛し、いじめていきます。

◇リンクについて
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